東京ディズニーリゾート(TDR)に,東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)につぐ,第3のテーマパークができそうだ. オリエンタルランドの加賀見会長(CEO)が,浦安市舞浜地区の東京ディズニーリゾート内に建設することですでに検討していることを明らかにした. 公的に発言したものなので,ほぼ確実と思われる.

今回,明らかにした内容では,オープン時期やどの場所に建設するのか,どのようなコンセプトのテーマパークになるのかなどについての詳細情報はない.

ただ,駐車場を立体化することによってその土地を確保する案を明示しており,現在の駐車場をつぶした跡地に建設することになりそうだ. すでに,2008年に開業した東京ディズニーランドホテルも,駐車場を立体化する手法で,駐車台数を減らさずにホテルを建設していた.

東京ディズニーのマニア間では,複数の案がすでに討議されている. それらの案では,現在の駐車場であれば,なんとか第3のテーマパークが建設できそうだ. ただし,東京ディズニーランド(51.0ha)や東京ディズニーシー(49.3ha)の面積にはおよばず,最有力案では東京ディズニーランド(TDL)の約半分(30ha程度か？)の面積の細長いテーマパークになりそうだ.

すでに,東京ディズニーシー(TDS)が海をコンセプトにしたテーマパークにしたことなどから,空をテーマとしたテーマパークなのかという声もある. しかし,羽田空港のD滑走路ができれば,東京ディズニーリゾート(TDR)をかすめるようにジェット機が飛行することになり,夢と魔法の王国の案としてはありえないと思われる.

第3のテーマパークのコンセプトは不明だが,米国ウォルトディズニーと組んでやることは明言している. そのため,東京ディズニーシー(TDS)のような独自に日本が企画したテーマパークではなく,米国フロリダ州オーランドのウォルトディズニーワールドリゾートや,米国カリフォルニア州アナハイムのディズニーランドリゾートなどのテーマパークのコンセプトを,コピーしたものになるものと思われる.

東京ディズニーランド(TDL)や東京ディズニーシー(TDS)とはかぶらないような魅力あるテーマパークにしないと集客力は上がらないため,これらのテーマパークとは異なるコンセプトになるであろう.

たとえば,ディズニーランドリゾートパリのウォルトディズニースタジオパークやフロリダのディズニーハリウッドスタジオなどだ. そもそも東京ディズニーシーの立案時点では,映画の世界をテーマにするテーマパークにする案があった.

トワイライトゾーンのタワーオブテラーやトゥーンスタジオは,映画をテーマにしたアトラクションだが,これらはすでに日本に導入ずみだ. また,投資対効果についても言及していることなどから,200億円規模の超大型アトラクションよりも,100億円未満の小中規模アトラクションを数多く作るようなプランになりそうだ.

東京ディズニーランド(TDL)が子どもを中心としたファミリィー階層,東京ディズニーシー(TDS)が大人の特に熟年層までを顧客ターゲットにしているが,それらの階層をうめるような階層をターゲットにすると考えられる.

具体的には,中学校から高校,大学生,独身社会人などのヤングジェネレーション(YG)と呼ばれる階層だ. これらの階層は,ジェットコースター型の刺激の強いアトラクションに強い関心があるため,これらのアトラクションが中心になるかもしれない.
↓こんなジェットコースターができるかもしれない.

東京ディズニーランド(TDL)は,1983年4月15日にグランドオープンした. 続いて,東京ディズニーシーが2001年9月4日にグランドオープン.

さらに,イクスピアリが2000年7月7日にオープン. シルクドゥソレイユシアター東京が2008年10月1日にオープンと,オリエンタルランドはつぎつぎに新しい施設をオープンさせている.

米ウォルトディズニーのマイケルアイズナー会長は,東京ディズニーシー(TDS)着工時に,建設予定地で『東京ディズニーシーが成功すれば別のテーマパークをオリエンタルランドとともに展開することも考えられる』と述べ,第3のテーマパークを建設する可能性のあることを示唆していた.

しかし,実際に計画に上がってきたのは,第3のテーマパークとはほど遠い計画であった. 福岡の第2キャナルシティ博多と,大阪の新大阪駅前の再開発超高層ビルに作られる都市型エンターテイメント屋内施設だった.

一応,ディズニーキャラクターを基本としたものではあったが,1施設あたり100億円程度の投資で,ディズニーのテーマパークとしては超ミニテーマパークだった. 内容も,子ども向けの小劇場とゲームセンター並みのシューティングゲームといったショボいもので,ジェットコースター型の目玉アトラクションもなかった. ディズニーマニアの間からも落胆の声が多くきかれた.

そんな声がオリエンタルランドに聞こえたのか,結局計画断念となってしまった. そもそもオリエンタルランドも,第3のテーマパークではなく都市型エンターテイメント屋内施設と言っていた. このミニディズニーテーマパーク計画は,容易に本家本元の浦安市舞浜の東京ディズニーリゾートに行けない地方のゲスト(客)に,ディズニーテーマパークの楽しさを知ってもらい,宿泊で来てもらうことが最大の目的だった.

この都市型エンターテイメント屋内施設計画は,アクセンチュアコンサルタント(前身は,アーサーアンダーセン)が主体となって進めてい企画だったが,詳細な市場調査や有識者のインタビューの結果,浦安市舞浜の東京ディズニーリゾートの呼び水にならないばかりか,各地のミニディズニーテーマパークの存続すら危ないという結論となった. そして,最終的にはプロジェクト終了となってしまったのだった.

では,いつごろオープンになるのだろうか...